副業が会社に知られる4つの原因と対策|住民税の仕組みと就業規則の考え方を解説

収入を増やしたいけれど、会社に知られたくない。

副業を検討している方の多くが、この点で足踏みをしています。

会社に伝わる経路は、実はある程度決まっています。

そして最も多い原因は、噂話でもSNSでもなく、住民税という制度上の仕組みです。

この記事では、知られる4つの原因と、それぞれへの対応を整理します。

あわせて、そもそも会社が副業を禁止できる範囲についても、厚生労働省が示している考え方をもとに確認していきます。

確認したいポイント結論詳細
会社に知られる原因は?住民税の金額変化が最も多い会社が給与から住民税を天引きする仕組みのため、金額の変化で気づかれることがあります。
住民税への対応は?確定申告で普通徴収を選ぶ給与以外の所得分を自分で納付する方法です。自治体の運用により選べない場合もあります。
申告しなければ大丈夫?申告しない選択肢はない所得を申告しない行為は法令違反です。追徴課税の対象になり、かえって発覚を招きます。
就業規則で禁止なら?まず規定の中身を確認する厚生労働省は原則認める方向を示しており、一律の禁止が常に有効とは限りません。

この記事でわかること

  • 副業が会社に知られる4つの経路と、それぞれの起こりやすさ
  • 住民税の特別徴収と普通徴収の違い、確定申告での選び方
  • 所得を申告しない場合に何が起こるかと、その方が発覚しやすい理由
  • 厚生労働省が示している副業の制限に関する考え方
  • 公務員など、前提が異なる立場の方が確認すべきこと

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目次

副業が会社に知られる4つの原因

会社に伝わる経路は、大きく4つに整理できます。

このうち最も多いのは、住民税という制度上の仕組みによるものです。

まずは全体像を押さえておきましょう。

1.住民税の金額が変わる

会社員の住民税は、通常は給与から天引きされる形で納められています。

この方式では、自治体から会社宛てに納付すべき金額の通知が届きます。

副業で所得が増えれば住民税も増えるため、担当者が金額の変化に気づく場合があります

税務署から会社へ副業の内容が通知されるわけではありません。

あくまで、住民税の金額という間接的な情報から推測される形です。

通知される内容も、副業先の名称や仕事の中身までは含まれません。

担当者が把握できるのは、給与から計算される金額と実際の税額に差があるという事実だけです。

とはいえ、経理の経験がある担当者であれば、その差から他に収入があることは推測できます。

2.自分や周囲から話が伝わる

同僚に話した内容が、思わぬ経路で伝わることがあります。

悪意がなくても、雑談の中で共有された話は広がるものです。

副業の話題は関心を集めやすく、想定より早く伝わります。

職場では話さないと決めておくのが、最も確実な対応になります。

家族や友人から間接的に伝わる場合もあります。

共通の知人がいる相手には、詳細まで話さないほうが無難です。

3.インターネット上の情報から特定される

SNSでの発信や、販売ページに掲載した情報から特定される場合があります。

ネットで商品を販売する場合、事業者の氏名や住所の表示が法律で求められます

この点は、後の章で詳しく扱います。

顔写真や勤務先が推測できる投稿は、思っている以上に手がかりになります。

背景に写り込んだ景色や、投稿の時間帯からも生活圏は推測されます

副業の実績を発信して集客する形を選ぶ場合は、この点を織り込んで判断してください。

4.勤務中の行動から気づかれる

会社のパソコンで副業の作業をする、勤務中に頻繁に連絡を取る。

こうした行動は、会社の設備を使っている点でも問題になります

業務用の端末は履歴が記録されている前提で考えてください。

本業のパフォーマンスが落ちれば、それ自体が問題として扱われる可能性もあります。

遅刻や早退が増える、居眠りが目立つといった変化も、周囲は見ているものです。

副業のために本業が疎かになる状態は、制限される正当な理由にあたります

そもそも会社は副業を禁止できるのか

対策を考える前に、確認しておきたい前提があります。

就業規則に書かれていれば何でも禁止できる、というわけではありません

国は副業を認める方向を示している

厚生労働省は、企業向けのひな型となる就業規則を公開しています。

以前は許可なく他社の業務に従事しないという内容でしたが、現在は副業を原則として認める方向に改められています

国としては、副業を促進する立場を取っていることになります。

出典:厚生労働省「副業・兼業」に関するページ

制限が認められる4つの場合

厚生労働省が示している考え方では、勤務時間以外をどう使うかは基本的に働く側の自由とされています。

企業が制限できるのは、次のような場合に限られると整理されています。

  • 本業の業務に支障が生じる場合
  • 企業の秘密が漏れる場合
  • 企業の名誉や信用を損なう行為がある場合
  • 競合する事業により企業の利益を害する場合

理由を問わず一律に禁止する規定については、その内容を検討すべきとされています

つまり、就業規則に禁止と書かれていても、それが常に有効とは限りません。

ただし、これは実際の判断が争われた場合の話です。

無断で始めて対立を招くより、規定の中身を確認して届け出るほうが負担は軽くなります。

過去の裁判でも、本業への影響がない副業について処分が認められなかった例があります。

逆に言えば、本業に支障が出ている場合は制限が正当と判断されやすくなります

会社に知られないための工夫より、支障を出さない働き方を保つほうが本質的です。

まず就業規則を読む

禁止なのか、許可制なのか、届出制なのか。

この3つでは対応がまったく変わります

許可制や届出制であれば、手続きを踏めば堂々と取り組めます。

規定を確認しないまま隠す前提で進めると、必要のない不安を抱え続けることになります。

判断に迷う場合は、社会保険労務士などの専門家に相談する方法もあります。

就業規則は、従業員がいつでも確認できる状態に置くことが会社に義務づけられています。

手元にない場合は、担当部署に閲覧を申し出れば確認できます

副業について尋ねること自体が問題になるわけではありません。

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雇われて働く形か、自分で商品を売る形かで、税金の扱いも時間の使い方も変わります。

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住民税の仕組みと普通徴収

最も多い原因である住民税について、仕組みから整理します。

制度を理解しておけば、必要な手続きは1か所で済みます

特別徴収と普通徴収の違い

住民税の納め方には2種類あります。

特別徴収は会社が給与から天引きして納める方法、普通徴収は自分で納付書を使って納める方法です。

会社員の場合、給与にかかる住民税は特別徴収が原則とされています。

副業の所得が加わると、その分も合算されて会社経由で天引きされることになります。

この結果、前年より天引き額が増えるという形で変化が表れます。

住民税は前年の所得をもとに計算され、6月ごろから翌年5月にかけて納める仕組みです。

副業を始めた年ではなく、その翌年の6月前後に変化が表れるという時間差があります。

この時期に通知が届くため、確認するタイミングとしても覚えておくと役立ちます。

確定申告で普通徴収を選ぶ

確定申告書には、住民税の納め方を選ぶ欄が設けられています。

給与以外の所得にかかる住民税について、自分で納付する方法を選択できます

紙の申告書であれば第二表、作成画面であれば該当する項目にあたります。

この選択をすると、副業分の住民税は自宅に届く納付書で自分が納めることになります。

会社が扱うのは給与分だけになるため、金額の変化が生じにくくなります。

選択を忘れて申告してしまうと、後からの変更は手間がかかります。

申告書を提出する前に、この欄を必ず確認してください。

確実な方法ではない点に注意

この手続きには、いくつか限界があります。

  • 自治体の運用によっては、普通徴収を選べない場合がある
  • 副業がアルバイトなど給与所得の場合、そもそも選択できないことが多い
  • 自治体の処理上のミスで、合算されてしまう可能性もある

絶対に知られない方法として紹介されることがありますが、そうした制度ではありません

確実性を求めるのであれば、自分が住んでいる自治体に事前に確認する方法もあります。

なお、商品を販売して得た所得は、給与所得ではなく事業所得や雑所得として扱われます。

そのため、アルバイトなどと比べると普通徴収を選びやすい区分にあたります。

申告した翌年の6月ごろには、自宅に納付書が届いているかを確認してください。

届いていない場合は、合算されて会社側で処理されている可能性があります

納付書が届いたら、期限までに納めることも忘れないようにしましょう。

申告しないという選択肢はない

ここは、はっきりとお伝えしておく必要があります。

申告しなければ知られない、という考え方は成り立ちません

申告義務がある場合の基準

会社員が副業をしている場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。

ここでいう所得とは、売上から必要経費を差し引いた後の金額です。

なお、所得が20万円以下であっても、住民税の申告は別途必要になります

所得税の申告が不要だから何もしなくてよい、というわけではない点に注意してください。

手続きの詳細は自治体によって異なるため、居住地の窓口で確認しましょう。

住民税の申告をする際にも、納め方を選ぶ欄が設けられています

確定申告が不要な場合でも、この手続きは同じように必要になります。

申告しないほうが発覚しやすい

取引の記録は、支払い側にも決済サービス側にも残っています。

後から申告漏れが判明すれば、本来の税額に加えて加算税や延滞税が課されます

その過程で会社に知られる可能性は、通常の申告よりむしろ高くなります。

金額が大きくなるほど、影響も大きくなります。

隠すための行為が、結果として最も重い結果を招く形です。

また、申告していれば経費を差し引けるという利点もあります。

仕入れ代金や送料、資材費を計上すれば、課税される所得そのものが下がります

正しく申告するほうが、税負担の面でも有利になる場合は少なくありません。

記録を残す習慣をつける

申告に備えて、収入と経費の記録は日頃から残しておいてください。

仕入れの領収書や請求書、販売の明細をまとめておけば、申告の作業は大幅に軽くなります

経費を正しく計上すれば、所得そのものが下がり、住民税の増加も抑えられます。

記録がなければ経費として認められない場合もあります。

税務の取り扱いは個々の状況で変わるため、判断に迷う場合は税務署や税理士に確認してください。

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記録が残っていなければ、申告の準備にも改善の判断にも困ることになります。

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税金以外で知られる原因への対応

住民税以外の経路についても、対応を整理しておきます。

こちらは制度の問題ではなく、日々の行動で防げるものがほとんどです。

1.職場では話さない

最も単純で、最も効果のある対応です。

信頼している相手であっても、伝わる経路は自分では制御できません

収入の話題は特に広がりやすいため、金額に触れるのは避けてください。

平日の様子が急に変わると、それだけで話題にのぼることもあります

2.発信内容に注意する

SNSでの発信は、複数の投稿を組み合わせると個人が特定されやすくなります。

勤務先が推測できる情報と、副業の情報を同じ場所で発信しないことが基本です。

アカウントを分けるだけでも、リスクは大きく下がります。

そもそも発信を必要としない販売の形を選べば、この論点自体がなくなります

3.表示義務がある点を理解する

インターネットで継続的に商品を販売する場合、事業者の情報を表示する義務があります。

氏名、住所、電話番号などの掲載が法律上求められており、これは副業でも変わりません

屋号やサイト名だけでは要件を満たさないとされています。

自宅の住所を出したくない場合の取り扱いについては、条件が示されています。

どの方法が使えるかは販売の形態によって変わるため、事前に確認しておいてください。

4.会社の設備と時間を使わない

会社のパソコンやネットワークを副業に使うことは避けてください。

記録が残るだけでなく、それ自体が服務規律の問題として扱われます

勤務中の作業も同様です。

私用の端末であっても、会社のネットワークにつないでいれば記録は残ります。

本業に支障が出れば、副業を制限できる正当な理由を与えることにもなります。

前提が異なる立場の方へ

ここまでの内容が当てはまらない場合があります。

該当する方は、前提から確認してください

公務員は法律による制限がある

公務員の場合、副業の制限は就業規則ではなく法律で定められています。

営利目的の事業を営むことは原則として制限されており、就業規則の解釈とは次元が異なります

本記事で扱った住民税の手続きは、この制限を回避する方法ではありません。

許可を得られる範囲は職種や自治体によって異なります。

必ず所属先の担当部署に確認してください。

競合にあたる事業は避ける

勤務先と同じ分野で事業を行う場合、制限が正当と判断される可能性が高くなります。

勤務先の取引先や顧客に関わる形になっていないかも確認してください

業務で得た情報を使う行為は、秘密保持の観点からも問題になります。

本業と無関係な分野を選ぶことは、余計な争点を作らないための実際的な判断でもあります。

扶養に入っている場合

配偶者の扶養に入っている方は、所得の基準が異なります。

税制上の扶養と、社会保険上の扶養では基準が別々に設けられています

収入が増えた結果、思わぬ負担が発生する場合があります。

この点は制度が改正されることもあるため、最新の基準を確認してください。

配偶者の勤務先で手当が支給されている場合、その条件にも影響することがあります。

\ 隠すことより、続けられる形を選びませんか /

長く続けるほど、会社に説明できる状態にしておくほうが負担は軽くなります。

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副業の種類によって前提は変わる

何をするかによって、税金の扱いも時間の使い方も変わります。

選ぶ段階で、両立しやすいかどうかを考えておくことが有効です。

雇われる形と自分で売る形

アルバイトのように雇われて働く場合、その収入は給与所得になります。

給与所得は普通徴収を選べないことが多く、住民税の面では扱いにくい区分です。

また、勤務先が2か所になることで、労働時間の管理という別の論点も生じます。

雇われて働く形では、労働時間が通算される仕組みになっています

勤務先どうしで情報のやりとりが生じる場面もあり、その分だけ伝わる経路も増えます。

一方、商品を販売して得た所得は事業所得や雑所得として扱われます。

時間の使い方も自分で決められるため、本業の繁忙期には手を止めるという調整ができます。

納期に縛られる受託の仕事と比べても、この点は大きな違いになります。

作業時間を減らせる形を選ぶ

本業に支障が出れば、副業を制限される理由になります。

作業時間を減らす仕組みがある形を選ぶことは、両立のうえで重要です。

商品の発送を外部に任せられる仕組みがあれば、注文のたびに手を止める必要がなくなります。

その仕組みと費用は、以下の記事で整理しています。

関連記事:AmazonせどりFBAのメリット・デメリットを徹底解説!使用方法も合わせてご紹介します!

販路によっても条件が変わる

販売する場所によって、必要な準備や手間は変わります。

すでに集客がある場所を使えば、宣伝のために発信する必要性も下がります

SNSでの発信を前提とする形は、特定されるリスクを自ら高めることにもなります。

販路ごとの違いと選び方は、以下の記事で比較しています。

関連記事:AmazonでOEMを始めるべき?楽天・ヤフー・BASEはおすすめしない理由とは

隠すことを目的にしない

最後に、考え方の部分をお伝えします。

知られないことを最優先にすると、判断を誤りやすくなります

隠し続けるほど負担は増える

収入が増えるほど、住民税の金額も大きくなります。

規模が大きくなるほど、隠し続けることの負担も比例して増えていきます

常に不安を抱えたまま作業を続ける状態は、長続きしません。

就業規則を確認し、届け出て進められるのであれば、そのほうが結果的に楽になります。

在庫や取引先が増えるほど、生活の中で占める割合も大きくなります

隠し通せる規模には、現実的な上限があると考えておいてください。

怪しい情報に注意する

絶対に知られない方法がある、といった趣旨の情報には注意してください。

申告をしなくてよいという説明をしているものは、法令違反をすすめていることになります

高額な費用を求められた場合は、その場で契約せず一度持ち帰って判断しましょう。

費用の相場や、避けるべき勧誘の特徴は以下の記事で整理しています。

関連記事:せどりコンサルは受けるべき?費用相場・メリットとデメリット・詐欺の見分け方を解説

説明できる形を目指す

本業に支障を出さず、競合にもあたらず、正しく申告している。

この3つを満たしていれば、仮に知られても説明できる状態になります

隠すための工夫より、この状態を作ることに時間を使うほうが建設的です。

事業として育っていけば、いずれ本業との関係を見直す選択肢も出てきます。

収入の柱が複数あることは、働き方を自分で選べる状態につながります

そこまで見据えるなら、最初から正しい手続きで進めておくほうが確実です。

まとめ

副業が会社に知られる原因は、住民税の金額変化、自分や周囲からの伝達、ネット上の情報、勤務中の行動の4つです。

このうち最も多いのが住民税で、確定申告の際に給与以外の所得分を自分で納付する方法を選べます。

ただし自治体の運用によっては選べない場合があり、確実な方法ではありません。

申告しないという選択肢はありません。

後から判明すれば加算税の対象となり、その過程で会社に知られる可能性はむしろ高くなります。

また、厚生労働省は副業を原則として認める方向を示しており、一律の禁止が常に有効とは限りません。

公務員は法律による制限があるため、前提が異なる点にも注意してください。

まずは勤務先の就業規則を確認し、届け出て進められるかどうかを判断するところから始めてみてください。

\ 今日から準備を進めましょう /

読んだだけで終わらせず、まずは勤務先の就業規則を確認するところから始めてみてください。

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