Amazon広告費の目安と相場は?売上比率・ACOSから予算を決める方法を解説

Amazon広告を始めるとき、最初につまずくのが「1ヶ月にいくら使えばいいのか」という金額の問題です。管理画面では日予算を1円単位で設定できますが、適正な水準が自動で提示されるわけではありません。

そのため、少なすぎて成果が出ないまま止めてしまう人と、使いすぎて利益が残らない人の両方が生まれます。広告費は多い少ないではなく、売上と利益に対してどの位置にあるかで判断するものです。

この記事では、Amazon広告費の目安を売上比率・広告タイプ別・指標別の3つの角度から整理します。月商別の金額シミュレーションから、目安を超えたときの立て直し方まで順に見ていきましょう。

確認したいポイント結論詳細
Amazon広告費の目安は?売上の10〜20%が一つの基準立ち上げ期は20%前後、安定期は10%前後まで下げるのが現実的な運用ラインです。
クリック単価の相場は?数円〜数百円で大きく動く入札額・カテゴリー・時期・キーワードの競合度で変わり、単一の平均値では測れません。
ACOSの適正水準は?利益率の半分以下が目標損益分岐点ACOSを先に計算し、その内側に収まっているかで高い低いを判断します。
広告費が高いときは?除外設定とページ改善から検索語句レポートで無駄クリックを止め、CVRを上げれば同じ予算で成果が伸びます。
目次

この記事でわかること

  • Amazon広告費の目安を、売上比率と月商別の金額の両方で把握できる
  • スポンサープロダクトなど広告タイプごとの費用感の違いがわかる
  • クリック単価が上下する要因と、カテゴリーによって水準が変わる理由を理解できる
  • ACOS・ROAS・TACOSを使って、今の広告費が高いか低いかを自分で判断できる
  • 広告費が目安を超えたときに、どこから手を付ければよいかがわかる

広告費の目安が分かっても、自社の商品にどう当てはめるかで手が止まる方がほとんどです。

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Amazon広告費の目安を知る前に押さえたい基本

Amazon広告費の目安は、金額そのものより「どんな仕組みで費用が発生するか」を理解しているかどうかで受け取り方が変わります。ここでは課金の仕組み、売上との関係、金額を左右する変数という3点を先に整理していきます。

Amazon広告はクリックされた分だけ費用が発生する

Amazonのスポンサー広告は基本的にクリック課金型で、広告が表示されただけでは費用は発生しません。ユーザーが実際に広告をクリックした時点で、入札額をもとにした金額が課金される仕組みです。

つまり出稿しただけで固定費が増えるわけではなく、露出量とクリック数に応じて費用が積み上がっていきます。この点は、掲載枠を買い切るタイプの広告と大きく違うところです。

クリック単価は上限入札額を自分で決められるため、予算が小さくても運用自体は始められます。1日の予算を数百円に設定して様子を見る、という進め方も可能です。

ただし少額すぎると1日の早い時間で予算を使い切り、購買が集中する時間帯に広告が出なくなります。金額の下限だけでなく、1日を通して配信が続く水準かどうかも同時に見ておいてください。

広告費は売上とセットで見なければ判断できない

「月10万円の広告費」は、月商30万円の商品なら過大ですが、月商300万円の商品なら少なすぎます。広告費の絶対額だけを見ても、高いか安いかは判断できません

そのためAmazon広告では、広告費を売上で割った比率で管理するのが一般的です。この比率がACOS(広告費用対売上高比率)で、広告経由の売上に対して広告費が何%を占めているかを表します。

さらに、広告経由だけでなく店舗全体の売上に対する広告費の比率を見る指標もあります。広告が自然検索の順位を押し上げる効果まで含めて評価したいときに使う数字です。

目安を語るときは、必ず「何に対する何%なのか」を確認してください。同じ15%でも、広告経由売上に対する15%と全体売上に対する15%では、意味も難易度もまったく違います。

目安を左右する3つの変数

1つ目はカテゴリーです。競合が多く広告主が集中している領域ほどクリック単価が上がり、同じ売上を作るのに必要な広告費が増えていきます。

2つ目は商品単価です。単価3,000円の商品と2万円の商品では、1件の注文で回収できる金額が違うため、許容できるクリック単価も変わります。

3つ目は販売フェーズです。レビューがゼロで検索順位もない立ち上げ直後と、リピーターがついた安定期では、同じ商品でも必要な広告費がまったく違います。

目安の数字を見るときは、この3つのどれが自社と違うのかを先に確認してください。平均値をそのまま自社に当てはめると、判断を誤ります

Amazon広告費の目安は売上の何%?月商別に試算する

実務で最も使われているのが、売上比率で広告費を管理する方法です。ここでは基準となるパーセンテージと、月商別に金額へ落とし込んだ試算、そして販売フェーズごとの変動幅を順に見ていきます。

売上比率で見る目安は10〜20%

EC全体では、広告費を目標売上に対して10〜20%に収める考え方が広く使われています。Amazon広告でも、この幅を出発点にすると大きくは外しません。

10%を下回っていれば露出が足りていない可能性があり、20%を超え続けていれば利益が薄くなっている可能性があります。まずは自社が幅の内側にいるかどうかを確認するところから始めてください。

ただしこの10〜20%は、あくまで「広告に投資できる上限の目安」です。粗利率が低い商品なら10%でも重く、粗利率が高い商品なら25%まで許容できる場面もあります。

比率は目的地ではなく現在地の確認に使うものだと考えると、数字に振り回されずに済みます。

月商別に見た広告費と広告経由売上の目安

広告費率15%、ACOS30%、クリック単価50円を仮定すると、月商ごとの金額は次のようになります。

月商広告費の目安(15%)広告経由売上(ACOS30%)想定クリック数(CPC50円)
30万円4万5,000円15万円約900クリック
100万円15万円50万円約3,000クリック
300万円45万円150万円約9,000クリック
500万円75万円250万円約1万5,000クリック

月商100万円の商品なら、広告費は月15万円前後、そのうち広告経由で50万円ほどの売上が立っている状態が一つの姿です。残りの50万円は、自然検索やブランド指名から入ってくる形になります。

クリック単価が100円のカテゴリーであれば、同じ15万円で獲得できるクリックは1,500回に減ります。必要なクリック数を確保できない予算は、金額として足りていないと判断できます。

逆にCPCが20円で済むカテゴリーなら、同じ予算で7,500回のクリックを集められます。試算をするときは、比率と単価の両方を必ずセットで置いてください。

自社のCPCと転換率が分かれば、同じ計算式で自分の数字に置き換えられます。まずは1〜2週間のテスト配信で、実測値を取るところから始めるのが確実です。

立ち上げ期・成長期・安定期で比率は変わる

立ち上げ期は、レビューも検索順位もない状態から始めるため、広告費率が30%を超えることも珍しくありません。この時期の広告費は、販売実績を作るための先行投資に近い性質を持ちます。

成長期に入ると自然検索からの流入が増え始め、広告費率は20%前後まで下がってきます。ここで除外キーワードの整理と入札額の調整を行うと、効率が一段と良くなります。

安定期には、指名検索やリピート購入が売上を支えるようになり、10%前後まで下げられるケースもあります。ただし広告を完全に止めると順位が落ちることもあるため、ゼロにはしないのが一般的です。

このように比率は固定値ではなく、販売フェーズに沿って動きます。資金計画の段階から、先行投資期間の広告費を織り込んでおくと、途中で資金が尽きる事態を避けられます。

立ち上げ期の資金の組み立て方については、Amazon OEMで資産形成をめざす!初心者向けに“続く仕組み”を作る方法を解説で詳しく扱っています。

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広告タイプ別に見るAmazon広告費の目安

Amazon広告は種類ごとに課金方式と費用感が異なります。どのタイプから始めるかで初期の広告費も変わってくるため、それぞれの特徴を金額の観点から整理していきます。

スポンサープロダクト広告の費用感

検索結果や商品詳細ページに商品単位で表示される、最も利用者が多い広告です。ブランド登録がなくても出稿でき、クリック課金型なので少額から始められます

クリック単価は数円から数百円まで幅がありますが、入札額は2円から設定できるため、テスト配信のハードルは低い部類に入ります。

オートターゲティングを使えば、Amazon側が関連キーワードを自動で拾ってくれます。最初の2週間はオートでどのキーワードから注文が入るかのデータを集める使い方が定番です。

初めて広告を出す商品なら、まずこのタイプに予算の大半を寄せる形が現実的です。費用対効果を測りやすく、改善の打ち手も分かりやすいという利点があります。

スポンサーブランド広告の費用感

検索結果の最上部に、ロゴ・キャッチコピー・複数商品を並べて表示できるタイプです。利用にはブランド登録が必要で、誰でも使えるわけではありません。

表示位置が目立つ分、キーワードによってはクリック単価がスポンサープロダクト広告より高くなります。同じ予算でもクリック数が減りやすい点は、事前に見込んでおいてください。

一方で複数商品をまとめて見せられるため、シリーズ展開している商品では1クリックあたりの価値が上がります。動画クリエイティブを使えるのも、このタイプの特徴です。

ブランドの世界観を伝えたい段階、あるいは指名検索を守りたい段階で効いてくる広告だと考えると、予算を振り分ける判断がしやすくなります。

スポンサーディスプレイ広告の費用感

Amazon内だけでなく、外部サイトやアプリにも配信できるタイプです。クリック課金とビューアブルインプレッション課金の2種類があり、選んだ方式によって費用の出方が変わります。

商品を見たけれど買わなかったユーザーへの追跡表示や、競合商品ページへの掲載など、ターゲットを絞った使い方が中心になります。

ビューアブルインプレッション課金を選ぶと、クリックがなくても表示回数に応じて費用が発生します。認知拡大が目的でないなら、まずはクリック課金から試すほうが無駄が出にくいです。

ターゲティングの設計を誤ると費用だけが伸びやすいため、スポンサープロダクト広告で成果が安定してから追加する順番が扱いやすくなります。

Amazon DSPは別枠で考える

Amazon DSPは、Amazonの購買データを使って広告枠を自動で買い付けるプラットフォームです。Amazon公式に直接依頼する場合は最低出稿金額が高額になりやすく、個人や小規模事業者の入口にはなりません。

代理店経由であれば条件が緩むこともありますが、それでもスポンサー広告とは金額の桁が変わります。広告費の目安を考える段階では、まず対象から外して問題ありません

自社商品が安定して売れるようになり、認知の面で頭打ちを感じたときに初めて検討する選択肢です。順番を飛ばして手を出すと、費用対効果を測る前に予算が尽きてしまいます。

クリック単価(CPC)の相場と金額が動く要因

売上比率で予算を決めても、クリック単価が想定と違えば計画は崩れます。ここではCPCの相場観と、金額を押し上げる要因、そしてカテゴリーによって水準が変わる理由を見ていきます。

CPCの相場は数円〜数百円と幅が大きい

Amazon広告のクリック単価は、数円から数百円までカテゴリーやキーワードによって大きく変わります。「平均◯円」という一つの数字で語れるものではありません。

競合の少ないニッチなキーワードなら数円〜数十円で収まることもあります。一方、家電や美容のように広告主が集中する領域では、100円を超えるキーワードも珍しくありません。

そのため他社の平均値を参考にするより、自社商品で1週間テスト配信して実測値を取るほうが正確です。実測CPCが分かれば、必要な予算はすぐに逆算できます。

テスト時は、入札額を推奨値の下限付近に置いて始めると、無駄な消化を抑えながらデータを集められます。

CPCが上がる4つの要因

1つ目は入札額です。上限入札額を上げれば表示機会は増えますが、実際に課金される金額も連動して上がります。

2つ目は時期です。プライムデーやブラックフライデー、年末商戦のように広告主が一斉に出稿する期間は、同じキーワードでもCPCが上振れします。

3つ目はキーワードの競合度です。検索数の多いビッグキーワードほど入札が集中して単価が上がり、複合キーワードは相対的に下がりやすい傾向があります。

4つ目は広告と商品ページの質です。クリック率や転換率が高い広告は評価が上がり、同じ掲載位置を取るのに必要な入札額が下がることがあります。

カテゴリーで水準が違う理由

CPCの差は、そのカテゴリーにどれだけの事業者が参入しているかとほぼ連動します。市場が大きく成長している領域ほど広告主が集まり、単価が押し上げられていきます。

経済産業省の調査によると、2024年の日本国内のBtoC-EC市場規模は26.1兆円、そのうち物販系分野は15兆2,194億円まで拡大しました。カテゴリー別では食品・飲料・酒類が3兆1,163億円、生活家電・AV機器・PC・周辺機器等が2兆7,443億円と規模が大きく、それだけ競合も多い領域だと分かります。

参照:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」 https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html

市場規模が大きいカテゴリーは売上の天井も高いぶん、広告費の目安も高めに見積もっておく必要があります。逆にニッチな領域は、少ない広告費で上位に食い込める余地が残っています。

商品選定の段階でこの差を織り込んでおくと、販売開始後に「思ったより広告費がかかる」と慌てずに済みます。

今の広告費が適正かを判断する4つの指標

目安の数字を持っていても、判断の基準がなければ調整はできません。ここではACOS・ROAS・TACOSという3つの指標と、自社固有の基準になる損益分岐点ACOSを扱います。

ACOSの計算式と目安

ACOSは「広告費 ÷ 広告経由売上 × 100」で計算します。数値が低いほど効率が良いという見方をする指標です。

一般的な目安は15〜30%前後ですが、これも商品の粗利率次第で意味が変わります。粗利率40%の商品でACOS30%なら利益は残りますが、粗利率25%の商品では赤字です。

立ち上げ期は50%を超えることもあり、その段階では即座に問題とは言い切れません。レビューと検索順位が積み上がるにつれて下がっていくかどうかを見てください。

3ヶ月経っても下がる気配がない場合は、キーワード設定か商品ページのどちらかに原因が残っています。

ROASの計算式と目安

ROASは「広告経由売上 ÷ 広告費 × 100」で、ACOSの逆数にあたる指標です。ACOS25%はROAS400%と、同じ状態を別の言い方で表しているだけになります。

ROASは「広告費1円あたり何円の売上が返ってきたか」を見る形なので、社内説明や他施策との比較で使いやすい数字です。

注意したいのは、ROASが高ければ高いほど良いとは限らない点です。ROASを追いすぎると入札を絞りすぎ、露出が減って売上そのものが落ちます。

利益が残る範囲でどこまで売上を伸ばせるかを考えるほうが、結果として手元に残る金額は大きくなります。

TACOSで全体を見る

TACOSは「広告費 ÷ 店舗全体の売上 × 100」で計算します。広告経由だけでなく、自然検索からの売上も分母に含めるのが特徴です。

広告を回すと販売実績が積み上がり、自然検索の順位も上がっていきます。その効果まで含めて評価できるのがTACOSの利点です。

ACOSが横ばいでもTACOSが下がっていれば、自然検索の売上が伸びている証拠になります。広告に頼らない売上が育っているかどうかは、この数字で確認できます。

目安としては10〜15%前後を一つのラインに置き、そこから自社の推移を追っていく形が扱いやすいです。

損益分岐点ACOSを先に出す

最も優先すべきなのは、平均値ではなく自社の損益分岐点ACOSです。これは粗利率とほぼ同じ値になります。

たとえば販売価格3,000円、原価800円、Amazon販売手数料15%で450円、FBA手数料450円なら、粗利は1,300円で粗利率は約43%です。この場合、ACOSが43%を超えた時点で赤字になります。

実際の運用では、ここから利益として残したい分を差し引いた水準を目標に置きます。粗利率43%で利益率20%を確保したいなら、目標ACOSは23%前後という計算です。

この計算を先に済ませておくと、「ACOS30%は高いのか」という問いに自分で答えられるようになります。業界平均を探す前に、自社の分岐点を出してください

手数料を含めた利益率の考え方は、せどりの利益率の目安とは?利益率を上げる方法や注意点もご紹介でも整理しています。

損益分岐点ACOSの計算が難しいと感じたら、一度実践者の目線で見てもらうのが近道です。

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目安から自社の広告予算を決める4ステップ

ここまでの数字を使って、実際に予算を組み立てる手順を4段階で示します。上から順に進めれば、感覚ではなく根拠のある金額に落とし込めます。

ステップ1:許容できる広告費を利益から出す

最初に、1商品あたりの粗利額を確定させます。販売価格から原価・販売手数料・FBA手数料・送料・関税などをすべて差し引いた金額です。

次に、その粗利のうち何%を広告に回せるかを決めます。粗利1,300円の商品で半分を広告に充てるなら、1注文あたりの許容広告費は650円という計算になります。

この650円が、いわゆる目標CPAです。CPAを超えるキーワードは、放置すれば赤字を積み上げる要因になります。

粗利の計算では、返品率とレビュー対応にかかるコストも見込んでおくと、後から数字が崩れにくくなります。

ステップ2:必要クリック数を逆算する

目標CPAが650円で、転換率が10%だとします。1件の注文に10クリック必要なので、許容できるクリック単価は65円です。

月に100個売りたいなら、必要なクリック数は1,000回。CPC65円なら、月の広告費は6万5,000円という数字が出てきます。

この逆算をしておくと、予算が足りているかどうかが一目で分かります。「なんとなく月5万円」ではなく、販売目標から導いた金額になるからです。

転換率が上がれば必要クリック数は減り、同じ予算でより多く売れます。予算を増やす前に、転換率を上げられないかを先に検討してください。

ステップ3:日予算とポートフォリオで上限を管理する

月の予算が決まったら、日数で割って日予算を設定します。月6万5,000円なら、1日あたり約2,100円です。

日予算は設定額ぴったりに消化されるわけではなく、日によって上下しますが、月間では設定額の範囲に収まる仕組みです。1日の超過だけで慌てる必要はありません。

複数キャンペーンをまとめて管理したい場合は、ポートフォリオ機能で期間内の上限金額を指定できます。上限に達すると紐づく全キャンペーンが停止するため、繁忙期の設定には注意してください。

新商品の立ち上げ時は、あえて日予算を高めに置いて初速をつける判断もあります。その場合も、いつまでその水準を続けるかを先に決めておくと引き際を誤りません。

ステップ4:2週間ごとに見直す

広告のデータは、ある程度の量が溜まらないと判断材料になりません。最初の2週間は数字を動かさず、データを集める期間と割り切ってください。

2週間経ったら、キーワード単位でクリック数・注文数・ACOSを確認します。クリックが一定数あるのに注文がゼロのキーワードは、除外の候補です。

逆にACOSが目標を大きく下回っているキーワードは、入札を上げて露出を増やす余地があります。下げる調整と上げる調整を同時に行うのが、効率を保つコツです。

見直しの間隔を短くしすぎると、偶然の変動に反応して設定が安定しません。2週間から1ヶ月を1サイクルにすると、判断の精度が上がります。

広告予算の組み方に自信が持てないうちは、成果を出した人のやり方をなぞるのが確実です。

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広告費が目安を超えたときの改善策

広告費が想定を上回ったとき、予算を削るのは最後の手段です。先に効率そのものを上げる打ち手が4つあるので、順番に見ていきます。

検索語句レポートで無駄クリックを止める

最初に見るべきは検索語句レポートです。実際にどの検索語句で広告が表示され、クリックされたかが一覧で確認できます。

自社商品と関係のない語句や、クリックは多いのに注文がゼロの語句が見つかったら、除外キーワードに登録します。この作業だけで広告費が2〜3割下がることもあります。

オートターゲティングを使っている場合は関係の薄い語句を拾いやすいため、除外の整理を定期的な作業として組み込んでください。

ただし除外しすぎると露出が減りすぎます。クリック数が20〜30回ほど溜まってから判断すると、判断を誤りにくくなります。

商品ページを整えて転換率を上げる

広告費が高い原因の多くは、入札額ではなく転換率にあります。同じクリック数で注文数が2倍になれば、ACOSは半分になる計算です。

メイン画像で商品の用途が一目で伝わるか、サブ画像で使用シーンやサイズ感を示せているかを確認してください。判断基準はスマホで見たときの見え方です。

商品タイトルには、購入者が実際に検索する言葉を入れます。在庫切れやカート落ちが起きていないかも、転換率に直結する確認項目です。

商品紹介コンテンツ(A+)を用意できるなら、比較表や使用手順を追加すると購入前の不安を減らせます。

入札戦略と掲載枠を調整する

入札戦略には「動的な入札-ダウンのみ」「動的な入札-アップとダウン」「固定入札額」の3種類があります。費用を抑えたい局面では、ダウンのみが扱いやすい選択です。

アップとダウンは売上が伸びやすい反面、設定額の最大2倍まで課金される可能性があります。予算が限られている段階では避けたほうが無難です。

掲載枠ごとの入札額調整では、検索結果上部の比率を下げるだけでCPCが落ち着くこともあります。成果の出ている枠だけを厚くする発想で調整してください。

固定入札額は、新商品のデータ収集やABテストの場面で使うと目的に合います。

広告に頼りきりにしない

広告費が下がらない根本原因が、自然検索の弱さにあるケースは少なくありません。検索順位が低いままだと、広告を止めた瞬間に売上がゼロに近づきます。

商品タイトル・検索キーワード欄・商品仕様の設計を見直すと、広告費をかけずに拾える流入が増えます。広告と検索対策は、どちらか一方ではなく並走させるものです。

検索順位を上げる具体的な手順は、Amazon SEOとは?よくある間違いや注意点、攻略法を画像付きで徹底解説!で扱っています。

自然検索からの売上が増えれば、TACOSは自然に下がります。広告費の目安を下げる最短ルートは、広告以外の流入を作ることです。

Amazon広告費でよくある失敗

最後に、目安を知っていても陥りやすい失敗を4つ挙げます。どれも金額そのものの問題ではなく、判断のタイミングや見ている指標のズレが原因です。

初週の数字で結論を出してしまう

配信開始から数日のデータは、母数が少なすぎて偏ります。クリック数が数十回の段階でACOSが100%でも、判断材料にはなりません

広告は、Amazon側が配信先を学習する期間を経てから安定します。少なくとも2週間、できれば1ヶ月は同じ設定で回してください。

途中で入札額を頻繁に変えると、学習がリセットされて余計に安定しません。触りたくなる時期こそ、記録を取るだけに留める判断が効いてきます。

ACOSだけを追って売上を落とす

ACOSを下げる最も簡単な方法は、入札を下げて配信を絞ることです。ただしそれをやると、ACOSは改善しても売上と利益額は減ります

見るべきは比率ではなく、最終的に手元に残る金額です。ACOS35%で月20万円の利益と、ACOS20%で月8万円の利益なら、前者を選ぶべき場面もあります。

比率は状態を表す指標であって、目的ではありません。利益額とセットで判断する習慣をつけてください。

手数料を含めずに広告費を決める

販売手数料とFBA手数料を計算に入れないまま広告費を決めると、売れば売るほど赤字という状態が起こります。

Amazonの販売手数料はカテゴリーによって幅があり、FBAを使えば配送代行手数料と在庫保管料も加わります。FBA料金シミュレーターで事前に実額を確認してから、広告費の上限を決めてください。

中国輸入であれば、関税と輸入消費税、国際送料も原価に含める必要があります。ここを省くと、粗利率の見積もりが数%単位でずれてしまいます。

在庫を切らして広告費を無駄にする

在庫切れになると広告は自動的に止まり、それまで積み上げた検索順位も下がります。再開後に元の位置へ戻るまでには時間がかかり、その間の広告費は余分な出費になります。

広告を強く回す時期ほど在庫の減りは早くなります。日予算を上げるときは、同時に在庫の残日数も確認してください。

補充のリードタイムが長い商品ほど、この管理が効いてきます。広告費の効率は、在庫管理の精度と直結しています

まとめ

Amazon広告費の目安は、売上の10〜20%を出発点にしつつ、粗利率から出した損益分岐点ACOSで自社の基準に置き換えるのが実務的な進め方です。

広告タイプごとに費用感は違い、クリック単価もカテゴリーと時期で動きます。平均値を探すより、自社商品でテスト配信して実測値を取るほうが早く正確です。

予算は、粗利から許容CPAを出し、転換率から必要クリック数を逆算して決めます。決めた後は2週間ごとに見直し、除外設定と商品ページ改善で効率を上げていってください。

そして、広告費を下げる最短ルートは自然検索を育てることです。広告と検索対策を並走させれば、同じ売上をより少ない広告費で維持できます

Amazon OEMで自分のブランドを育てたい方は、まず公式LINEをご覧ください。

広告費の設計を含めた、売れ続ける仕組みの作り方をお伝えしています。

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