育休中の副業は可能?給付金への影響と就業日数の上限、確認すべき順番を解説

収入が減る期間に、少しでも家計の足しになる方法はないか。

育休中にそう考える方は少なくありません。

ただし、この時期の副業には、通常とは違う注意点があります。

働き方によっては育児休業給付金が減額されたり、支給されなくなったりする可能性があるためです。

金額も仕組みも複雑で、自己判断で進めると後から取り返しがつかなくなります。

この記事では、制度の骨格を整理したうえで、どこに何を確認すればよいかを順にお伝えします。

確認したいポイント結論詳細
育休中に副業はできる?条件を満たせば可能法律で一律に禁止されてはいませんが、給付金の要件と就業規則の両方を確認する必要があります。
就業日数の上限は?月10日または80時間就業日数が月10日以下、それを超える場合は就業時間80時間以下であることが要件とされています。
給付金は減額される?賃金の割合により変わる育休開始から6か月以内は賃金月額の13%、6か月経過後は30%を超えると減額の対象になります。
確認する順番は?勤務先とハローワーク自己判断は避けてください。就業規則を確認し、給付金の扱いは管轄の窓口で確認します。

この記事でわかること

  • 育休中の副業が法律上どう扱われるのかと、確認すべき2つの窓口
  • 育児休業給付金の就業日数・時間の上限と、超えた場合の影響
  • 賃金の割合によって給付金が減額される仕組みと基準
  • 判断が分かれやすい働き方と、必ず事前確認が必要な理由
  • 復職後を見据えた準備として、育休中にできること

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目次

育休中の副業は法律で禁止されているのか

まず前提を整理します。

育休中の副業そのものを一律に禁止する法律はありません

ただし、これは自由に働けるという意味ではありません。

育児休業は育児のための制度

育児休業は、子どもを育てるために仕事を休む制度です。

制度の趣旨から外れる働き方をすれば、休業として認められなくなる可能性があります

毎週決まった曜日に働くような形は、恒常的な就労とみなされる場合があると説明されています。

つまり、禁止されていないことと、問題なく認められることは別の話です。

この区別を持っておかないと、判断を誤ります。

また、育休を取得している勤務先での一時的な就業と、他社で働く形も扱いが異なります。

前者は労使の取り決めのもとで認められる場合がある一方、後者はより慎重な判断が必要です。

確認すべき2つの窓口

育休中に何かを始める前に、確認先は2つあります。

  • 勤務先:就業規則で副業がどう扱われているか
  • ハローワーク:給付金の要件に影響しないか

どちらか一方だけを確認して進めると、後から問題が起こります

勤務先が認めていても給付金が減る場合がありますし、その逆もあります。

特に給付金については、判断が個別の事情に左右されます。

インターネット上の情報だけで決めず、必ず管轄の窓口に確認してください。

この記事の内容も、制度の骨格を整理したものにすぎません。

個別の判断は窓口でしかできない、という前提で読み進めてください

公務員は前提が異なる

公務員の場合、副業は法律により原則として制限されています。

育休中であっても、この制限は変わりません

所属先の担当部署に確認したうえで判断してください。

この記事で扱う給付金の仕組みも、公務員の場合は制度そのものが異なります

育児休業給付金の仕組み

副業を考えるうえで、最も影響が大きいのがこの給付金です。

仕組みを理解しないまま働くと、想定より収入が減ることがあります

支給される金額の目安

育児休業給付金は、休業前の賃金をもとに計算されます。

育休開始から6か月間は賃金月額の67%、その後は50%が基本の水準です。

賃金月額とは、休業を開始する前の6か月間の賃金をもとに算出される金額を指します。

この期間中は、健康保険料と厚生年金保険料の納付が免除される仕組みもあります。

手取りで見ると、休業前の8割程度になるという説明がされることもあります。

支給は1か月ごとの期間で区切られ、その期間ごとに要件を満たしているかが判断されます。

月をまたいだ調整はできないため、期間単位での管理が必要になります。

出典:ハローワーク「育児休業等給付」のページ

就業日数と時間の上限

給付金を受け取るには、就業の量に関する要件を満たす必要があります。

就業していると認められる日数が月10日以下であることが原則です。

10日を超える場合は、就業時間が80時間以下であることが要件とされています。

この日数と時間には、勤務先以外での就業も含まれます。

雇用保険に加入していない事業所での就業も算入される点に注意してください。

A社で5日、B社で6日働けば合計11日となり、上限を超える計算になります。

要件を満たさない月は、その月の給付金が支給されません。

1か月分がまるごと受け取れなくなるため、影響は小さくありません。

数万円を稼いだ結果、十数万円の給付金を失うという事態も起こりえます

働く前に、増える金額と失う可能性のある金額を並べて比べてください。

賃金による減額の仕組み

日数と時間の要件を満たしていても、賃金の額によって減額される場合があります。

基準は、育休開始からの経過期間によって変わります。

  • 6か月以内:賃金が賃金月額の13%以下なら減額なし
  • 6か月経過後:賃金が賃金月額の30%以下なら減額なし
  • いずれの時期も、賃金が賃金月額の80%以上になると支給されない

基準を超えた場合は、賃金月額の80%相当額との差額が支給される形になります。

働いた分だけ手元が増えるとは限らない、という点は理解しておいてください。

たとえば給付率67%の時期に、賃金月額の40%にあたる収入を得たとします。

給付金は80%との差額である40%に減るため、合計は80%で頭打ちという計算です。

なお、制度は改正されることがあります。

令和7年4月からは新しい給付も設けられており、今後も内容が変わる可能性があります。

記載の数値は執筆時点のものとして、最新の内容は必ず窓口で確認してください。

社会保険料の免除について

育休中は、勤務先が手続きをすることで社会保険料の納付が免除されます。

この免除は、副業を始めたからといって原則として変わるものではありません

免除されている期間も、将来の年金額の計算では納付したものとして扱われる仕組みです。

手取りが休業前の8割程度になると説明されるのは、この免除があるためです。

ただし、他社で一定以上の条件で働く場合は、そちらで加入が必要になる可能性があります。

働く時間や日数によって扱いが変わるため、この点も事前に確認しておいてください。

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判断が分かれやすい働き方

ここが最も相談の多い部分です。

雇われて働く場合は分かりやすい一方、それ以外の形は判断が難しくなります

雇われて働く場合

他社でアルバイトをする形は、就業日数として明確に算入されます。

月に何日働いたかが記録として残るため、判断に迷う余地はありません

ハローワークへの申請書類にも、就業日数と時間を記入する欄が設けられています。

この形を選ぶ場合は、日数と時間の管理を厳密に行ってください。

短時間でも出勤すれば1日として数えられる点に注意が必要です。

2時間だけの勤務でも、日数のうえでは1日と扱われます。

雇われずに働く場合

業務委託の仕事や、自分で商品を売る形はどう扱われるのか。

この点については個別の事情によって判断が変わるため、断定できません

作業の実態、継続性、収入の規模などが考慮されることになります。

在宅で作業する場合、時間の記録が残りにくい点も判断を難しくします。

誰かに指示されて働いているのか、自分の裁量で進めているのかも判断の材料になります。

始めるのであれば、作業した日と時間を自分で記録しておいてください

後から申告を求められたときに、根拠のある数字を示せます。

この領域は解釈が分かれやすいため、始める前に必ずハローワークに相談してください。

自己判断で進めた結果、後から返還を求められる事態は避けたいところです。

自宅の不用品を売る場合

使わなくなった衣類やベビー用品を売る行為は、一般的には事業とは区別されます。

ただし、継続的に仕入れて売る形になれば、性質が変わってきます

どこからが事業にあたるかの線引きは、規模や継続性によって判断されます。

育休中に持ち物を整理するのは自然なことです。

そこから先へ進むかどうかは、確認を済ませてから決めてください。

この作業自体は、後の段階へつなげる練習にもなります

出品、やりとり、梱包、発送という流れを、費用をかけずに体験できるためです。

復職後に本格的に始める場合、この経験がそのまま活きてきます。

確認する順番と伝え方

何をどの順で確認すればよいかを整理します。

順番を守れば、無駄なやり直しを避けられます

1.就業規則を確認する

まず、勤務先の規定を読みます。

禁止か、許可制か、届出制かで、その後の進め方が変わります

就業規則は、従業員が確認できる状態に置くことが会社に義務づけられています。

手元にない場合は、担当部署に閲覧を申し出れば確認できます。

育休中であっても、この確認をすること自体は問題ありません。

2.ハローワークに相談する

次に、給付金への影響を確認します。

どのような形で、月にどのくらい働く予定かを具体的に伝えてください

曖昧な質問では、曖昧な答えしか返ってきません。

相談した日時と担当者名、回答の内容は記録に残しておきましょう。

後から認識の食い違いが生じたときに、その記録が助けになります。

外出が難しい時期であれば、電話での相談も受け付けられています

手続きは勤務先を通じて行われることが多いため、そちらの担当者にも共有しておきましょう。

相談前に整理しておくこと

窓口で相談する前に、いくつか整理しておくと話が早く進みます。

  • どのような作業を、どのくらいの頻度で行う予定か
  • 月に何日、何時間くらいを見込んでいるか
  • 収入がどの程度になりそうか
  • 雇われる形か、そうでないか

これらを紙に書き出してから相談すると、具体的な回答を得やすくなります

何となく副業を考えている、という伝え方では判断してもらえません。

曖昧なまま始めて後から相談するより、この順序のほうが確実です。

3.記録の仕組みを作る

始めると決めたら、記録の方法を先に用意します。

作業した日、作業時間、得た金額の3つを毎回残してください

申請のたびに就業日数と時間を申告する必要があるためです。

経費の記録も残しておけば、確定申告の準備にもそのまま使えます。

手間に感じても、後から思い出して書くよりはるかに楽です。

記録は、手帳でも表計算のファイルでも構いません。

続けられる形であることのほうが、細かさより重要です。

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税金と扶養の扱い

収入が発生すれば、税金の話も出てきます。

育休中だからといって、申告が不要になるわけではありません

給付金そのものは非課税

育児休業給付金には所得税がかかりません。

課税の対象になるのは、副業で得た所得のほうです。

給付金の額とは切り離して考えてください。

確定申告が必要になる基準

給与以外の所得が年間20万円を超えると、確定申告が必要になります。

所得とは、売上から必要経費を差し引いた後の金額です。

所得が20万円以下でも、住民税の申告は別途必要になります。

仕入れにかかった費用や送料は、経費として差し引ける項目にあたります。

育休中は年間の給与収入が少なくなるため、通常とは扱いが変わる場合もあります。

税務の取り扱いは個々の状況で変わるため、判断に迷う場合は税務署や税理士に確認してください。

配偶者の扶養に関わる場合

収入の状況によっては、配偶者の扶養に関する条件に影響することがあります。

税制上の扶養と、社会保険上の扶養では基準が別々に設けられています

配偶者の勤務先で手当が支給されている場合、その条件にも関わる可能性があります。

こちらも制度が改正されることがあるため、最新の基準を確認してください。

判断に迷う場合は、配偶者の勤務先に確認するのが確実です。

育休中に選ぶなら押さえたい3つの条件

この時期特有の事情があります。

確認を済ませたうえで何かを始めるなら、次の3つを満たす形が向いています

1.納期に縛られない

子どもの体調は、予定どおりにはなりません。

締め切りのある仕事を抱えていると、動けない日に大きな負担がかかります

自分のペースで進められる形のほうが、この時期には現実的です。

受注してから納品する形は、実績を積める利点がある一方でこの点が負担になります。

約束を守れなかった経験が重なると、気持ちの面でも消耗します

2.いつでも止められる

体調を崩す、里帰りする、予測できない事情が起こる。

手を止めても損失が出ない形かどうかは、重要な判断材料です。

在庫を持つ形であれば、出品を一時的に止める設定も使えます。

止めている間に費用が増え続ける形ではないかも、確認しておきたい点です。

3.作業を減らせる余地がある

細切れの時間しか取れない前提で考えてください。

発送や梱包のような手順の決まった作業は、外部に任せられる仕組みがあります

手数料は発生しますが、その分の時間を確保できます。

発送のために外出する必要がなくなる点も、この時期には大きな違いになります。

その仕組みと費用は、以下の記事で整理しています。

関連記事:AmazonせどりFBAのメリット・デメリットを徹底解説!使用方法も合わせてご紹介します!

始める時期の目安

いつから始めるかも、判断の対象になります。

産後すぐの時期は、身体の回復と生活リズムを整えることが優先です。

少なくとも、夜にまとまって眠れるようになってから考えても遅くはありません。

生後半年を過ぎたあたりから、少しずつ時間を作れるようになる方が多く見られます。

ただし個人差が大きいため、周囲の話は目安として受け取ってください。

自分と子どもの状態を基準に決めるのが確実です。

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まとまった時間が取れない中でも、手順を整えれば進められます。

公式LINEでは、作業を減らしながら続けるための考え方をお伝えしています。

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無理をしないための考え方

収入の話とは別に、お伝えしておきたいことがあります。

この時期に体調を崩せば、その後の生活すべてに影響します

回復と育児が最優先

産後は身体が回復していく期間であり、睡眠も細切れになります。

その状態で無理に作業時間を作れば、心身への負担が積み重なります

焦って始める必要はありません。

調子が優れないと感じたら、迷わず手を止めてください。

気持ちが落ち込む状態が続く場合は、自治体の相談窓口や医療機関に相談する選択肢もあります。

収入への不安が強い場合も、自治体には家計に関する相談窓口が設けられています。

情報を集めるだけでも前進

今すぐ収入を作らなくても、できることはあります。

制度を調べる、就業規則を確認する、方法を比べておく。これも準備です。

復職してから始めるとしても、下調べが済んでいれば動き出しが早くなります。

授乳の合間や寝かしつけの後に、少しずつ調べておくだけでも十分です。

どこで売るかによって必要な準備も変わります。

関連記事:AmazonでOEMを始めるべき?楽天・ヤフー・BASEはおすすめしない理由とは

怪しい情報に注意する

育休中の方を狙って、費用のかかる講座へ誘導する情報もあります。

簡単に稼げる、誰でもできるという表現が強いものほど慎重に判断してください

高額な費用を求められた場合は、その場で契約せず一度持ち帰りましょう。

判断力が落ちやすい時期であることを、自分でも意識しておいてください

契約でトラブルを感じたときは、消費生活センターに相談する窓口があります。

復職後を見据えた選び方

育休はいつか終わります。

その後も続けられる形を選んでおくと、この期間が無駄になりません

復職後は時間がさらに減る

仕事と育児が並行する生活では、使える時間は育休中より減ります。

時間をかけないと成立しない形は、その段階で続かなくなります

始める段階から、時間が減っても回るかを考えておいてください。

保育園に預け始めた時期は、体調を崩して急に休むことも増えます。

積み上がる形を選ぶ

毎回ゼロから探し直す形では、作業量が減りません。

繰り返し売れる商品を持てば、同じ作業時間でも収入は積み上がっていきます

販売の実績やレビューも、自分の側に蓄積されます。

手を止めた期間があっても、積み上げたものは消えません

続く仕組みをどう作るかは、以下の記事で解説しています。

関連記事:Amazon OEMで資産形成をめざす!初心者向けに“続く仕組み”を作る方法を解説

小さく試して確かめる

復職前に大きな金額を投じる必要はありません。

少額で試して、自分に合うかどうかを確かめるだけでも十分な準備になります。

合わないと分かることにも意味があります。

この段階で判断できていれば、復職後に迷う時間を減らせます。

時間が最も足りなくなる時期に、ゼロから調べ始めるのは避けたいところです

選択肢を持つことの意味

収入の柱が複数あると、働き方を自分で選びやすくなります。

時短勤務を続ける、転職する、独立するといった判断がしやすくなるためです。

育休中に急いで結果を出す必要はありません。

数年かけて育てるものだと考えれば、この時期にできることは限られていて当然です。

まとめ

育休中の副業は一律に禁止されてはいませんが、給付金の要件と就業規則の両方を確認する必要があります

就業日数は月10日以下、それを超える場合は就業時間80時間以下であることが要件とされています。

この日数と時間には、勤務先以外での就業も含まれます。

賃金の額によっても減額される場合があり、育休開始から6か月以内は13%、6か月経過後は30%が基準です。

働いた分だけ手元が増えるとは限らない点は、先に理解しておいてください。

雇われない形での働き方は判断が分かれやすいため、必ず事前にハローワークへ相談してください。

自己判断で進めた結果、後から返還を求められる事態は避けたいところです。

まずは就業規則を確認し、無理のない範囲で情報を集めるところから始めてみてください。

\ 今日は情報を集めるところまでで十分です /

まずは勤務先の規定を確認し、無理のない範囲で準備を進めてください。

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