Amazonブランドストーリーとは?設定方法と効果的な作り方・A+コンテンツとの違いを解説

Amazonの商品ページをスクロールしていると、商品説明の下にブランドのロゴと世界観を並べた横スクロールの領域が出てくることがあります。これがブランドストーリーです。

ブランド登録さえ済んでいれば追加費用なしで使えるにもかかわらず、設定していない出品者は少なくありません。 購入を検討している人の目に入る位置を、空けたままにしている状態です。

ただし、設定すれば売れるようになる機能ではありません。書いた内容が「高品質な商品をお届けします」で終わっていれば、読み飛ばされて終わります。

この記事では、ブランドストーリーの表示位置とA+コンテンツとの違いを整理したうえで、設定手順、読まれる構成の作り方、景品表示法の観点から避けるべき表現、そして効果が出ないときの見直し方まで解説します。

確認したいポイント結論詳細
ブランドストーリーとは何?A+の上に出るブランド紹介欄商品ページの箇条書き説明の下に、横スクロールのカード形式で表示される領域です。
誰でも使えるの?ブランド登録済みなら無料Amazonブランド登録が前提です。登録済みなら追加費用なしで利用できます。
A+コンテンツとの違いは?商品単位かブランド単位かA+は商品ごとに作りますが、ブランドストーリーは同一ブランドの全商品に共通で反映されます。
何を書けばいい?開発のきっかけと届けたい相手スペックではなく、なぜ作ったのか、誰の悩みを解決するのかを短い言葉で伝えます。

この記事でわかること

  • ブランドストーリーの表示位置と、A+コンテンツとの役割の違い
  • セラーセントラルからの設定手順と、用意しておく画像サイズ
  • 読まれるブランドストーリーの構成と、書くべき内容の順番
  • 景品表示法の観点から避けるべき表現と、規約違反になる書き方
  • 設定しても効果が出ないときに見直すべき3つのポイント

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目次

Amazonのブランドストーリーとは?

ブランドストーリーとは、商品紹介コンテンツ(A+)の機能の一つで、商品ページ上にブランドの背景や世界観を伝えるための領域です。 ロゴ、背景画像、複数のカードを組み合わせて構成します。

商品のスペックを説明する場所ではなく、「誰が、なぜこの商品を作っているのか」を伝えるための場所という位置づけになっています。

商品ページのどこに表示されるのか

表示位置は、商品タイトルや価格が並ぶ上部ではなく、ページを少し下にスクロールした位置です。箇条書きの商品説明の下、A+コンテンツの上に、横スクロールのカード形式で表示されます。

つまり、商品に興味を持って詳細を読み進めている購入者の目に入る場所です。すでに関心を持っている人に、最後のひと押しを届けるための領域だと考えると分かりやすくなります。

なお、表示位置や仕様はAmazon側の変更で変わることがあります。設定前にセラーセントラルのヘルプで最新の内容を確認してください。

A+コンテンツとの違い

両者は同じA+コンテンツ管理の画面から作成しますが、役割が異なります。A+コンテンツは商品ごとにカスタマイズするのに対し、ブランドストーリーはブランド単位で共通の内容が反映されます。

具体的には、A+コンテンツが「この商品にはこういう機能があります」を伝える場所で、ブランドストーリーが「このブランドはこういう考えで商品を作っています」を伝える場所です。

どちらか一方ではなく、両方設定するのが基本になります。ブランドストーリーで信頼感を作り、A+コンテンツで商品の具体的な価値を伝える。この役割分担で、ページ全体の説得力が変わります。

利用できる条件と費用

利用にはAmazonブランド登録が必要です。 ブランド登録は商標を前提とした制度で、登録が承認されていれば追加費用なしでブランドストーリーを利用できます。

逆に言えば、相乗り出品で他社の商品ページに出品している状態では使えません。自分のブランドで商品を出している出品者だけが使える機能ということになります。

商標登録には特許庁への出願料と登録料がかかりますが、1区分であれば合計45,000円弱です。ブランドストーリーやブランドストア、侵害申告といった機能をまとめて使えるようになると考えれば、優先度の高い投資といえます。

ブランド単位で適用される仕組み

ブランドストーリーは、一度作成すると同じブランドの全商品ページに反映されます。 商品が10点あっても、設定作業は1回で済みます。

その反面、商品ごとに内容を変えることはできません。商品ラインごとに異なるメッセージを出したい場合は、サブブランドを別途登録するか、A+コンテンツ側で商品固有の訴求を補う形になります。

この仕組みは、商品数が増えるほど効率がよくなります。逆に、1商品目の段階で特定の商品に寄せて作り込みすぎると、後から商品ラインが広がったときに内容が合わなくなるため注意してください。

ブランドストーリーを設定する5つのメリット

追加費用がかからないにもかかわらず設定していない出品者が多いのは、効果が見えにくいためです。具体的に何が変わるのかを整理します。

メリット1:無名ブランドでも信頼感を作れる

Amazonの購入者は、聞いたことのないブランド名に対して警戒します。「この出品者は本当に自分で商品を作っているのか」という不安が、購入をためらう理由になっています。

ブランドストーリーで開発の背景や取り組む姿勢を示すと、この不安が下がります。細かく読ませることより、「きちんと作られている」という印象が残ることに意味があります。

メリット2:ブランド内の他商品へ回遊させられる

カードにはブランドストアや他の商品ページへのリンクを設定できます。1つの商品ページに来た購入者を、ブランドの他の商品に案内できる導線です。

商品数が複数ある場合、この効果は無視できません。1回の訪問で複数の商品を見てもらえれば、注文単価が上がり、ブランド全体の認知にもつながります。

メリット3:1回の設定で全商品に反映される

A+コンテンツは商品ごとに作る必要がありますが、ブランドストーリーはブランド単位です。商品を追加するたびに作り直す必要がありません。

作業時間が限られている個人や小規模事業者にとって、この効率の差は大きな意味を持ちます。一度作れば、以降の新商品にも適用されます。

メリット4:価格以外の判断軸を作れる

似たような商品が並ぶ市場では、購入者は価格で比べます。ブランドストーリーは、その比較軸に共感と安心感を加えるための場所です。

「なぜこの商品を作っているのか」が伝われば、多少高くても選ばれる理由になります。無名ブランドであっても、開発の背景が購入の決め手になるケースは少なくありません。

ブランドとして選ばれる状態をどう作るかについては、

関連記事:OEMブランド戦略で無印良品が世界で選ばれる理由と成功法則も参考になります。

メリット5:商品ページの情報量を増やせる

商品ページの縦の長さは、それ自体が購入判断の材料になります。情報が少ないページは、それだけで「本気で売っていない出品者」に見えてしまいます。

ブランドストーリーとA+コンテンツの両方を設定すると、ページの情報量が目に見えて増えます。競合の商品ページと並べたとき、この差は購入者の印象にそのまま出ます。

画像を用意する手間はかかりますが、一度作れば以降の商品にも使い回せます。費用がかからない施策としては、優先度の高い部類に入ります。

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ブランドストーリーの設定方法

設定はセラーセントラルから行います。画像さえ用意できていれば、作業自体は30分ほどで終わります。

セラーセントラルからの手順

大まかな流れは次のとおりです。

  • セラーセントラルの「在庫」から「商品紹介コンテンツ管理」を開く
  • 「商品紹介(A+)コンテンツの作成を開始する」を選択する
  • 「その他のコンテンツ」から「ブランドストーリーを作成」を選ぶ
  • コンテンツ名と言語を設定する
  • 背景画像とロゴをアップロードし、カードを追加する

コンテンツ名は管理用の名前で、購入者には表示されません。 後から見分けやすいよう、ブランド名と作成時期を入れておくと管理が楽になります。

メーカー向けのベンダーセントラルを使っている場合は、「販売促進」から「Aプラス商品詳細ページ」の順に進みます。画面の構成は更新されることがあるため、表示が異なる場合はヘルプを確認してください。

用意しておく画像のサイズ

背景画像は、パソコン表示用とスマートフォン表示用の2種類が必要です。一般的にはデスクトップ用が1464×625ピクセル、モバイル用が463×625ピクセルとされています。

重要なのは、背景画像の左右がトリミングされる可能性があるという点です。ロゴや文字といった見せたい要素は、画像の中央寄りに配置してください。端に置くと切れてしまいます。

推奨サイズは変更されることがあるため、アップロード画面に表示される指定を必ず確認してください。 指定と違うサイズは、そもそもアップロードできない場合があります。

カードの構成と入力項目

ブランドストーリーは、背景画像の上に複数のカードを並べる構成です。カードにはロゴ、テキスト、画像、他商品へのリンクなどを設定できます。

各カードのテキストは短くしてください。 横スクロールで流し読みされる領域なので、長文はほぼ読まれません。1つのカードで1つのことだけを伝えるつもりで作ります。

カードの枚数や設定できるモジュールの種類は仕様変更が入ることがあります。実際の編集画面で選べる範囲を見ながら組み立ててください。

送信から反映までの流れ

作成が終わったら、内容を確認して送信します。Amazon側の審査を経て承認されると、ブランドの商品ページに反映されます。

反映までには数日かかることがあります。 また、審査で差し戻される場合もあるため、セール時期に合わせたい場合は余裕を持って提出してください。

読まれるブランドストーリーの構成

ここが最も差の出る部分です。内容が「高品質な商品をお届けします」で終わっている出品者が非常に多く、そこを埋めるだけで差別化になります。

冒頭で「誰のためのブランドか」を示す

最初のカードで伝えるべきは、ブランド名でも品質へのこだわりでもなく、誰に向けたブランドなのかです。

「一人暮らしのキッチンを想定して作っています」「小さな子どもがいる家庭のために」といった具体性が、読み手に自分ごとだと感じさせます。 万人向けの表現は、結果として誰にも刺さりません。

ここが決まっていないと、以降のカードもぼやけます。書き始める前に、想定する購入者を一人思い浮かべてください。

開発のきっかけを具体的に書く

次に伝えるのが、なぜこの商品を作ったのかです。抽象的な理念ではなく、具体的な出来事として書くほうが伝わります。

「既存の商品を使っていて、ここが不便だと感じたことがきっかけでした」という書き方で十分です。 購入者が同じ不便を感じているなら、その一文だけで共感が生まれます。

既存商品の低評価レビューを解消する形で商品を作っているなら、その経緯がそのままストーリーになります。作り話を用意する必要はありません。

こだわりは1つか2つに絞る

素材、縫製、検品体制、サポート。こだわりを全部並べたくなりますが、横スクロールで読まれる領域では逆効果です。

最も伝えたい1つか2つに絞り、そこだけを具体的に書いてください。 「厳選した素材」ではなく「洗濯を100回想定して生地を選びました」のように、数字や状況が入ると印象に残ります。

テキストは短く、画像で伝える

ブランドストーリーは視覚で伝える領域です。文章で説明しようとせず、画像で状況を見せて、テキストはその補足に留めてください。

使用シーンの写真、製造工程の写真、パッケージの写真。こうした画像が1枚あるだけで、文章100文字分の情報が伝わります。

スマートフォンで見ている購入者が大半であることも忘れないでください。パソコンで作って満足せず、必ずスマートフォンでの見え方を確認します。

書かないほうがよい内容

逆に、入れないほうがよい内容もあります。代表的なのが、創業者の経歴を長々と書くことと、専門用語で品質を説明することです。

購入者が知りたいのは出品者の経歴ではなく、自分にとって良い商品かどうかです。経歴を書くなら、その商品を作る理由につながる部分だけに絞ってください。

専門用語も同様で、素材名や規格名を並べても意味が伝わりません。「この素材だから、こう使える」という形で、購入者側の利点に翻訳してから書きます。

最後に他商品への導線を置く

最後のカードには、ブランドストアや関連商品へのリンクを設定します。ここまで読んだ人は、ブランドに関心を持っている層です。

他の商品を見てもらえれば、注文単価が上がる可能性があります。商品が1点しかない段階でも、ブランドストアへの導線は用意しておいてください。

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ブランドストーリーを作るときの注意点

自由に書ける領域だからこそ、踏み外しやすい部分があります。特に表現の問題は、規約違反だけでなく法令に関わる場合があります。

根拠のない優位性の表現は避ける

「業界No.1」「日本初」「他社製品より2倍長持ち」といった表現は、根拠がないまま使うと問題になります。景品表示法では、実際のものや事実に相違して著しく優良であると一般消費者に誤認される表示を、優良誤認表示として禁止しています。

さらに消費者庁長官は、商品の内容に関する表示が優良誤認表示に該当するかを判断する必要がある場合に、期間を定めて事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができるとされています。資料を提出できない場合、その表示は措置命令との関係で不当表示とみなされます。

出典:消費者庁「表示規制の概要」

つまり「No.1」と書くなら、その根拠となる調査資料を先に用意しておく必要があります。 用意できないなら、書かないのが安全です。

「使いやすさを追求しました」のように、事実として説明できる範囲の表現に留めておけば、この問題は避けられます。

商品ごとの説明を書かない

ブランドストーリーはブランド単位で全商品に反映されます。特定の商品の機能やサイズを書いてしまうと、他の商品ページでは内容が合わなくなります。

商品固有の説明はA+コンテンツ側に書き、ブランドストーリーには全商品に共通する内容だけを置いてください。この線引きが曖昧だと、商品を増やしたときに作り直しになります。

画像内の文字が読めるかを確認する

画像に文字を載せる場合、スマートフォンでの表示サイズを想定してください。パソコンで見て適切なフォントサイズでも、スマートフォンでは読めないことがあります。

背景画像は左右がトリミングされる可能性があるため、文字を端に置かないことも重要です。 作成後は必ず実機で確認してください。

外部サイトへの誘導は規約違反になる

自社サイトやSNSへのリンク、連絡先の記載は、Amazonの規約で禁止されています。ブランドストーリーに置けるのは、Amazon内のブランドストアや商品ページへのリンクだけです。

うっかり画像内にURLを入れてしまうケースもあるため、提出前に確認してください。規約違反が続くと、出品アカウント自体に影響する可能性があります。

設定しても効果が出ないときに見直す点

ブランドストーリーを作っても売上が変わらない、という状況はよくあります。その場合、原因はストーリーの文章ではないことがほとんどです。

そもそも商品ページにアクセスがあるか

最初に確認するのはアクセス数です。ページを訪れる人が1日数人であれば、どんな内容を書いても数字は動きません。

ブランドストーリーは、来た人の購入率を上げる施策であって、人を集める施策ではありません。 アクセスが少ないなら、先に広告やキーワードの見直しが必要です。

セラーセントラルのビジネスレポートで、商品ページのセッション数とユニットセッション率を確認してください。セッション数が十分にあるのに購入率が低いなら、ページ側の改善で伸びる余地があります。

ストーリーと商品が結びついているか

ブランドの理念は立派なのに、商品を見るとどこにでもある既製品だった。この状態では、読んだ人はむしろ不信感を持ちます。

書いたこだわりが、実際の商品やパッケージに現れているかを確認してください。 「丁寧な梱包」と書くなら、開封時の体験がそれに見合っている必要があります。

そもそも語れる差別化が商品にあるか

最も多いのがこのケースです。既製品にロゴを付けただけの商品では、書けることが「高品質」しか残りません。

ブランドストーリーが書けないのは文章力の問題ではなく、商品設計の段階で差別化を決めていないからです。 ここに気づけたなら、次の発注で改良点を1つ加えてください。

何を届けたいのかを言語化してから商品を作る流れについては、

関連記事:アパレルOEMで失敗しないための戦略を大公開の考え方が他のジャンルにも応用できます。

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ブランドストーリーは書く前に決まっている

ここまで設定方法と書き方を整理してきましたが、最後に伝えたいのは、良いブランドストーリーは書く技術ではなく、その前の設計で決まるということです。

コンセプトを先に言語化しておく

誰に、何を、なぜ届けたいのか。この3つが決まっていれば、ブランドストーリーは自然に書けます。決まっていなければ、どれだけ時間をかけても抽象的な文章にしかなりません。

この言語化は、商品を作る前にやるべき作業です。 コンセプトが先にあれば、商品の仕様もパッケージも広告のキーワードも、そこから逆算して決められます。

一貫性がブランドを作る

ブランドストーリー、商品画像、パッケージ、同梱物、問い合わせへの返信。これらのトーンがそろって初めて、購入者はブランドとして認識します。

文章だけが丁寧で、届いた商品の梱包が雑であれば、その落差は低評価レビューになって返ってきます。逆に細部までそろっていれば、価格が少し高くても納得して選ばれます。

長く選ばれるブランドの共通点

派手さで一時的に売れる商品と、静かに売れ続ける商品の違いは、レビューと再購入に表れます。良い体験が口コミになり、それが次の購入者の判断材料になっていきます。

ブランドストーリーは、その積み重ねを言葉にしておく場所です。 実績がないうちは書けることも少ないですが、改善を重ねるほど書ける内容は増えていきます。

物販で付加価値をどう積み上げていくかという全体像については、

関連記事:物販ビジネスは儲かる?ビジネスモデルと初心者が稼ぐための7つの秘訣でも整理しています。

まとめ|ブランドストーリーは、書く前にブランドの中身が決まっている

Amazonのブランドストーリーについて、表示位置とA+コンテンツとの違い、設定手順、読まれる構成、注意点、効果が出ないときの見直し方までを整理しました。

まず押さえておきたいのは、ブランド登録済みなら追加費用なしで使える機能だという点です。 商品説明の下という、購入を検討している人の目に入る位置を空けたままにしておく理由はありません。

書く内容は、誰のためのブランドか、なぜ作ったのか、何にこだわったのかの3点で足ります。ただしテキストは短く、画像で見せることを優先してください。横スクロールで流し読みされる領域では、長文はほぼ読まれません。

表現面では、根拠のない優位性の主張を避けることが重要です。景品表示法では実際より著しく優良であると誤認される表示が禁止されており、根拠資料の提出を求められる場合があります。証明できない主張は最初から書かないでください。

そして、ブランドストーリーが書けないと感じたときは、文章の問題ではなく商品設計の問題である可能性が高いといえます。誰に何をなぜ届けるのかを先に決めてから商品を作る。その順番で進めれば、書く内容は自然と決まっていきます。

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